本葬の御礼

去る2月26日、蓮宝寺第二世・小川有順の本葬儀を増上寺光摂殿で執り行いました。
以下に寺報「信友」200号の原稿を転載し、ご報告に変えさせていただきます。
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父の像
二月二六日の父の本葬には、多くの信友のみなさまにご参列たまわり、誠にありがとうございました。心よりお礼申しあげます。
当日は見事な快晴となり、雪でも降られたらどうしようか気が気でなかったので、それだけで肩の荷がずいぶん軽くなりました。天気のおかげもあってか、二三〇名を超す会葬をいただきました。信友を含めた一般のご会葬が約一三〇名、僧侶が一〇〇名近かったようです。
式の最中に謝辞を述べる時間をいただいたのですが、満堂のみなさまを前にしてまず思ったのが、「父のためによくこれだけ集まっていただけたなぁ。そんなに人望のある人だったっけ?」ということ。これは遷化直後からしばしば感じていたことで、多くのお悔みの言葉――そのどれもが形式的なものではなく真心あるものでした――をいただくたびに、母・姉と「お父さんってこんなに慕われていたんだね」と顔を見合わせていました。
家庭では、わがまま・頑固・さびしがり屋といった印象が強く、明るく、社交的な人という印象はあまりありません。しかし、ご弔問に来られた方から聞く生前の父は、人好き・話し好きで、温かみのある人物だったようです。本葬でも、「もっとお話したかった」「もう一度お会いしたかった」と口々におっしゃっていただきました。
葬儀の一つの意味として、故人の人生像をみんなで再構築するというものがあります。故人にゆかりのある人たちが集まり、それぞれに思い出を話すことで、お互いが知らなかった故人の姿を作りあげていく。いわばパッチワークのようなもの。私も葬儀セミナーなどで、そんな話をしてきたのですが、今回、自分が当事者になって、あらためて深く実感しています。親しみやすい気さくな住職として蓮宝寺を三十年守り続けてきた父の姿を思い描きながら、少しでも近づけるよう精進してまいりたいと思います。

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春の彼岸法要

寺報「信友」の発行が遅れており、檀信徒の皆様にはご迷惑をおかけしております。
今年の春の彼岸法要は3月21日(月・振替休日)となります。
今週中には「信友」をお届けできるはずですので、今しばらくお待ちください。