お寺と付き合いがない、お布施をいくら取られるか分からない、信仰がないから、家族に迷惑をかけたくない…。
いろいろなお気持ちから法要をされない方も多いと思います。
信仰については強制するわけにはいきませんが、その他の理由で法要をためらわれているのなら、私はできればしていただきたいと思います。
と書くと、我田引水に思われてしまうかもしれませんね。
僧侶として、亡き人をしっかり儀式を通して、お浄土にお送りしたいという願いは当然あります。
ですが、それだけではなく、葬儀や法事はご遺族が大切な家族を亡くされてから再び日常生活に戻るうえで、とても重要なイベントであると心理学においても言われています。
法要は大切な方(死者)とのお別れであると同時に、新しい関係を紡ぐためのものでもあります。
たとえば、お母さんを亡くされたとしても、お母さんはいつまでもあなたのお母さんであり、あなたはいつまでもそのお母さんのお子さんですよね。
目に見える関係は終わっても、縁は途切れたたわけではありません。
縁を再確認し、姿はなくとも亡き方のあたたかな眼差しを感じ、やがて再会ができることをぼんやりとでも思っていだければ、ご遺族にとっても意味あるものとなるのではないでしょうか。
私たちは送る人であり、いつか送られる人にもなります。死を単なるジ・エンドとするのではなく、希望あるものと見た時、自分自身の死も違ったものになるのではとも思います。
もちろん、そう感じられる法要を勤める僧侶の責任も大きいのは言うまでもありません。
仏事についてお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
自死でご家族を亡くされた方、流産や人工中絶手術をされて水子供養をしたい方など、仏事についてなかなか人に相談できないという方もいらっしゃると思います。
そういった方も、どうぞ遠慮なく、ご相談ください。
法要の時間帯などもできるだけ対応したいと考えています。